• 産山女子会

山都町へ研修に行ってきました

最終更新: 2018年7月17日

3月23日、天気は晴れ。絶好の研修日和となり、熊本県上益城郡山都町に女子会&食育推進協議会の合同研修に行ってきました。


産山村役場を出発して、1時間45分(途中、休憩あり)。最初に訪問したのは、白糸台地自治振興区女性の会。廃校となった保育園を中心に活動してらして、年に2回ほど、収穫祭、フットパスなどのイベントを開催されているそうです。昨年6月に山都町で開催された「九州かーちゃんサミット」のホスト役をするなど元気な女性グループが多く、代表の下田美鈴さんは知る人ぞ知る地域おこしの有名人。美鈴さんよりお話を伺いました。




2005年の山都町の合併後、地域の活性化には「女性の力が絶対必要」ということで2010年に8つの自治振興区内に「女性部」が発足。図書館の館長だった下田さんに代表として声が掛かったそうです。以来、女性が興味のあるトピックでの講演会やイベント(アロマ講習等)を通して、「会員相互の親睦」と「女性の地位向上・教養の向上」を図っているとのこと。また、女性ならではの視点を持って収穫祭、棚田ウォークや農泊を企画・実施し、地域の知名度向上やPRにも貢献。併せて、移住定住の促進・調整を「きめこまやか」に行うなど、幅広い活動に取り組んでいるそうです。なんとパワフル。


モットーは「明るく、ためになり、前向き(ATM)であること」。リーダーシップに必要なのは「熱く、楽しく、燃える(ATM)こと」。「女性にはできない」「茶碗洗いが女の仕事」「女のくせに」と非難を浴びる中、次世代の子供たちに何を残せるか、未来の山都町はどのようにあるべきかに焦点をあわせ、活動を継続したと力強く語る美鈴さん。女性の強みである「情報共有スキル(コミュニケーションスキル)」を最大限に使って、仲間を増やしてつながる仕組みを作っていったというお話は、大変参考になりました。


お昼は「菅里山レストラン」にて。



山間の限界集落「菅集落」(80世帯)の女性たちが廃校の調理場に集まり、地元野菜をもちより作った伝統料理の「弁当」を自宅のお座敷で振舞う「菅里山レストラン」。弁当には棚田掛け干し米、たけのこ、椎茸、サトイモ、地きゅうり、なす、トマト、切干大根、芋がらなどの伝統料理「かすよせ」等の特産品が満載。産山女子たちは3人〜4人のグループになって5軒の農家に分かれて、ランチをいただきました。その味、絶品。



おばあちゃんがお茶を出してくださり、「おまけ」の煮豆もつけてくださいました。懐かしく、ゆったりとした空間の中でのランチ。食後においとまするときには、ご主人と一緒に家の外まで出てくださり、研修のバスが遠ざかって、お二人が見えなくなるまで手を振ってくださいました。


その後、廃校を利用した調理場にて、里山レストランのコーディネーターである菅純一郎さん(元県庁職員、元「棚田オーナー」、熊本市在住)より、「どのように最初の1歩を踏み出したか」「どのように継続してきたか」についてお話を伺いました。



20年前から棚田のオーナー(放棄田の貸付)として米づくりを通して菅地区に関わる中で、高齢化が進んで(高齢化率60%)子供が減り、唯一の小学校が廃校に追い込まれる様子を目の当たりにした菅純一郎さん。「棚田を守り、地域のために何かしたい」と廃校になった木造校舎の活用方法について地域住民とともに6年前に考案。高齢者が多いため、無理をしない範囲で「自分たちが日常的にやっていることを都市農村交流イベントとして組み立てる」ことを念頭においたそうです。


できあがったのは、「菅の食材を使った、豊年祭りなどの祭り料理が食べられるレストラン」。①そこでしか食べられない料理を提供することができること、②お弁当形式にして、実際の農家の座敷で、地域の人とおしゃべりしながら料理が食べられることで差別化をはかったと語る菅さん。資金・人材がない中で、今あるものを用いて、料理のプロでなくとも料理できるもので勝負することが、逆に「強み」につながったそうです。


現在、座敷を開放している農家は10軒。隣の人をもてなすような「すっぴんのもてなし」を売りにしているとのこと。「簡単に出来るところから、ちょっと頑張って一歩を進める」「継続してまわりも巻き込んで、ある程度の組織化を図りながら」かつ「楽しみながら」行うのが、成功のカギと語る菅さんに一同深く納得した次第でした。


最後の訪問先は、大野自治振興区地域づくり部会。廃校となった木造校舎に毎週火曜日と金曜日には地域交流サロン「まなび舎カフェ」を廃校でオープン。他に、地域の女性たちによる地元の食材を使った郷土料理の試食会や野菜販売、神楽、音楽ライブなどが楽しめるイベントを開催しているそうです。「まなび舎カフェ」にて大野自治振興区の女性中心メンバーである楠林さん、渡辺さんに活動についてお話を伺いました(コーヒーと手作りアイス付きでした)。



「廃校とともに地域が廃れてしまうのは寂しい」と平成24年に廃校した大野小学校を利用し、同年「人が集まれる場所」を作ろうとカフェをオープン。併せて「地域づくりの交流拠点」として毎年秋に「大野のごっつぉ大集合」を開始。また、校舎は「おおの笑楽校」として、英会話教室や学習塾、ピアノ教室、料理教室として地域の文化交流の場としても活用されているいるそうです。


カフェでは、コンサートや読み聞かせ、ワークショップ(ハーブつくり)なども定期的に開催。また、女性たちが製品化した地元産の湧き水米やポン菓子、彩り干し野菜、玄米珈琲なども販売されていました



6次産業化の研修会に2年間通って製品化にこぎつけた自慢の商品。いくつもの試作品の中からの「生き残り」だそうで、パッケージもおしゃれです。他にも大野地区の郷土料理のレシピ集や集落マップなども企画・発行。「まなび舎カフェ」のイベントお知らせチラシも隔月で発行するなど、地域のPRも精力的に行っているとのこと。学ぶこと、実に多し。



3箇所を訪問し、産山女子一同帰路へ。


この研修では、「市民社会」の一員として地域おこしに取り組む方たちのお話を直接伺うことができ、「住民たちをつなぐネットワークの構築」と「ハブ機能を果たすリーダーシップ」の大切さへの気づきを得ることができました。


そして、「思い込み」や「あたりまえ」を見直すのが「女性の会」の意義であるとの発言(下田美鈴氏)に、ジェンダーに対する固定観念、役割分担を変えていくには、まず自らの意識を変えていく必要があることを感じました。里山は「環境の変化にあわせて進化しないと生き残れないのではないか」「変化を成し遂げたところだけが生き残ることができるのではないか」と自問してきたという山都町。回答は、「女性の活躍」と「移住・定住の促進」、そして「都市農村交流型イベントの企画・運営」にあるとのヒントを得た次第です。


人口約15,000人の山都町は合併後6,000人の人口減少を体験。高齢化率45%と地域の課題は多いそうです。今回訪問した3ヶ所の訪問先ではいずれも開口一番に「年配の女性たちのグループを想像していたが、若い人たちが多いのに驚いた」との感想を口にされました。不覚にも産山女子の持つ「資源」に改めて気づかされた研修にもなりました^^



#田舎暮らし





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